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【XENO】中田敦彦氏考案の新カードゲーム!ルール紹介と各カードレビュー

2019年11月。Amazonのカードゲーム部門においてあのUNOを抑え1位になったカードゲーム。
それが、オリエンタルラジオ中田敦彦氏考案の新カードゲーム XENO(ゼノ) です。

ちなみに世界的有名なUNOですが、2019年はルール変更の発表があったりしたのでこれまた"売れたタイミング"でした。
それを抑えての1位ですから、とんでもない快挙だと言えますね。

※記事内に利用の画像はXENO公式サイトよりご利用させていただきました。

XENOってどんなゲーム?

オリエンタルラジオ中田敦彦氏が考案した2~4人で遊べるカードゲーム。
内容は至って簡単。1~10の10種類のカードを全18枚用いた対戦型のゲームです。

XENOストーリー

とある世界に皇帝の圧政に苦しむ国があった。
反抗的な者は処刑される処遇に国民は怯えた。

親を処刑された孤独な少年
この国が変わることを願って耐えている少年の元に上空に巨大な飛行船が飛来した。
飛行船から現れた英雄は言う。

「力により支配する者は必ず滅ぶ。」

英雄不老不死の力を持つ奇跡の人だという。

英雄の存在を知った皇帝兵士英雄の捕縛を命ずる。
占師透視の力を用いて英雄の居場所を見つけ出し、英雄兵士に包囲された。
しかし、乙女の祈りによって現れた霧に包まれ、英雄は再び姿を隠した

その後、国は混乱し何年かの時が過ぎた。
兵士の多くが死神呼ばれる病で倒れ、捜査は難航していく。​
ある貴族皇帝に、早期決着のための直接対決を進言した。

皇帝賢者を呼び、この先の未来について尋ねる。すると賢者三つの未来を示した。

一、皇帝英雄を見つけて処刑する。     
二、英雄の教えが革命を起こす。       
三、皇帝英雄両方が死に別の者が国を治める。

その夜。皇帝英雄となる夢を、英雄皇帝となる夢を見た。
夢の中、皇帝英雄の目的が革命でないことを、英雄皇帝の圧政は外国に攻められない強い国を作るためだと知った。
​その夢を二人に見させたのは、平和を願う精霊だった。

皇帝は悩むも、王家に伝わるある教えを思い出す。

「空から舞い降りて国を乱す者が現れたとき、王家の剣にてこれを封じよ。」

皇帝は再び総力をあげて英雄を探し出し、王家の剣で英雄処刑した。

不老不死の英雄も、王家の剣に宿る不思議な力には抗えず、転生する事はなかった。
皇帝は自らの勝利を宣言した。​
だが、まさにそのとき皇帝が何者かに背後から刺された。

皇帝を刺した兵士は言う。

「力によって支配する者は必ず滅ぶ」

兵士はかつての少年だった。​その後、新たな皇帝となった少年英雄の教えの通り、外国とも調和しつつ全ての民に優しい国を作った。
英雄転生することはなかったが、その教えは死なずに生き続けた
やがて国に平和が訪れると、飛行船はどこかへまた飛び立った。

公式サイトより
※一部文章に手を入れて掲載しております。

ゲームルール

山札から1枚引き、2枚になった手札から1枚場にだして公開する。
この際各カードに決められた効果をかならず発動します。
これを後述するゲーム終了条件までプレイヤーが順番に行います。

TCGになれていると任意発動の効果などもあったりしますが、XENOには一切ありません。そのため、発動することで負ける盤面でも発動しないといけません。
例えば10:英雄を所持した状態で、8:精霊による【交換】を発動。交換で6:貴族が手元に来て、次のドローで6:貴族を引いた場合などですね。
発動と同時に負けが確定すると分かっていても効果を発動せずにカードを場にカードを出すことはできません。

例えばこんな負けパターンも

初手10:英雄

ドローで8:精霊

8:精霊を公開※

自分の10:英雄を相手の6:貴族と交換

相手のターン※

自分のターンのドローで6:貴族を獲得し手札が6:貴族2枚。
※10:英雄は場に出す事が出来ないため、必ず引いたカードを出します。

ゲームの終了条件

・山札がなくなった時
・一人を残して全員が脱落した時
・全員が脱落した時

山札がなくなった時は、全員の持ち札を公開し一番大きい数字を所持していた人勝ちとなります。
一人を残して全員が脱落した時言うまでもなく残った人が勝ちとなります。

2人での対戦では相手を脱落させての勝利が基本パターンですが、4人での対戦となると山札がなくなった時の持ち札勝負になることが多いです。

考案者の中田敦彦氏も解説動画を公開しています。

XENO全カード効果紹介

ざっくりとしたルールと、ゲームの流れも分かったので、最も大事な各カードの効果を確認していきます。
XENOのストーリーを紹介しましたが、カードの効果にもしっかりと含まれますのでそれも一緒に紹介します。

1:少年【革命】

【XENO】1:少年
【革命】
場に出るタイミングによって効果が変わる唯一のカード。
1枚目は効果無しの捨札だが、2枚目は皇帝と同じ※【公開処刑】となる。
※ただし少年の公開処刑には英雄を封殺する効果はなく、少年の公開処刑で英雄を失った場合転生可能。

「無力の少年は時間を経て皇帝となる」
後々皇帝となる少年らしい能力です。
1枚目はセオリー通りの捨札としても自由に使いやすく、中盤以降は強カードを落とすのにも使える地味に使えるカード。

4人でより楽しめるように枚数が増加したバージョンが出たり、2SET使ってより枚数を増やしたオリジナルルールでは【革命】→【捜査】→【公開処刑】とよりストーリーに沿った成長なんていうのも楽しそうですね。

2:兵士【捜査】

【XENO】2:兵士
【捜査】
指名した相手の手札を言い当てる事ができたら相手はその場で脱落します。

「英雄を探し出す兵士」らしい効果ですね。
序盤に10:英雄を8:精霊の効果【交換】で相手に渡す事が出来たらその場で勝ちが決まります
※6:貴族の効果【対決】で負ける事にも繋がりますが……

ただ、個人的には全10枚の内一番ストーリー中に馴染めて無いポジションだとも思ってます。ゲームとは何ら関係ないですが。

3:占い師【透視】

【XENO】3:占い師
【透視】
指名した相手の手札を見ることができる。

手札を知る事がかなり重要なゲームなので、効果としてはめちゃくちゃ強いです。
とくに二人での対戦では強いカードも透視により見られた事で使わざるを得ない事が多いです。反面3人以上ではその効果が激減します。見た人・見られた人・その他でそれぞれがどういう発言をするか、それによって大きく盤面が動くでしょう。人狼みたくやり取りが重要になるゲームならではの駆け引きを引き出す良カードです。

「占い師が透視の力で英雄を見つけ出す」
皇帝を持つプレイヤーと占い師を持つプレイヤーが裏で結託していたんでしょうね……。なんていう妄想をする人だいたいボドゲ好き。

4:乙女【守護】

【XENO】4:乙女
【守護】
次の自分の番まで自分への効果を無効化する

考案者中田敦彦氏の解説で「乙女はガードが硬いですからね」という一言がめちゃくちゃツボったのは私だけじゃないはず。
そして全18枚のカードで戦うXENOにおいてこのカードが作る1ターンというのはとても大きい。手札がバレた後の1ターンという時間の価値はプレイ人数が増えれば増えるほど高くなります。

「乙女の祈りによって現れた霧に包まれ、英雄は再び姿を隠した」
カードの効果を無理やりストーリーに落とし込んだ感すごい。この乙女絶対皇帝に処刑されるでしょ。

5:死神【疫病】

【XENO】5:死神
【疫病】
指名した相手に山札から1枚引かせる。その後非公開のまま1枚指定して捨てさせる。

複数プレイヤーの場合は6:貴族の効果【対決】や8:精霊の効果【交換】などである程度相手の手札を察する場面が多く、この効果が本領発揮しやすい。
強カードを持つ者を狙ってハンデス可能。しかも絶対に1/2というXENOの特徴もあり、カードゲーム史上類を見ない強力なハンデスカード。
疫病の前には皇帝も英雄も無力。

「兵士の多くが死神と呼ばれる病で倒れ、捜査は難航していく」
カード効果を無理やりストーリーに落とし込んだ感すごいその2。別に死ぬのは兵士に限ってないからな。ターゲットにされやすいカード特性があるわけでもない。

6:貴族【対決】

【XENO】6:貴族
【対決】
指名したプレイヤーと手札を見せ合い数字の小さい方が脱落する。
※3人以上でプレイする際は、見せ合いの際に他のプレイヤーに見えないように行う

絶対に1人脱落する狂気のカード。ある意味一番強い
終盤になると場に出たカードから手札を予想しやすくなるので、そうなると強い。
XENOにおけるフィニッシャー。

「ある貴族は皇帝に、早期決着のための直接対決を進言した」
カード効果を無理やりストーリーに落とし込んだ感すごいその3。貴族描写この1行やぞ……。
まぁ皇帝に挑んだ時点で自殺行為なんだけどあれかな、皇帝が実は英雄とかそういう謎ロジックが貴族様の頭にはあったのかな。

7:賢者【選択】

【XENO】7:賢者
【選択】
次の自分の番に山札から1枚引く代わりに3枚引く。その中から1枚を手札に加え、残りは山札に戻す。
※戻した後の山札は自分の1つ前の番のプレイヤーがシャッフルする
※3枚無い場合は引けるだけ引く

全部で18枚しか無く、初手が人数分あるので最大でも16、そこから初手で引いたとしても15枚。転生札があるので14枚。相手のターンで1枚。どんなに早い段階で使っても13枚以下なので、他のカードゲームと比べて山札を3枚確認出来る事の恩恵は計り知れない。
終盤に使えば残りの山札、場のカードから他のプレイヤーの手札をある程度予想も出来ると大変優秀。

「賢者は三つの未来を示した」
皇帝が英雄を見つけて処刑する英雄の公開処刑ルート。少年2枚目による革命、【公開処刑】の予知。皇帝や英雄が疫病や公開処刑で落とされ、時代の流れの中で誰かが王となるルート。
XENOの勝ち筋を表現してるストーリーにも愛されたカード。
結構盤面を左右するキーカードになりうる存在。自ターンで効果を発揮するというのもXENOに深みを与えていていい感じ。

8:精霊【交換】

【XENO】8:精霊
【交換】
指名したプレイヤーと手札を交換する

10:英雄を交換によって押し付けてからの2:兵士でのKILLはわりと手堅い盤面。
10:英雄の場には出せない特徴を上手く使うのが勝負となる二人での対戦ではめちゃくちゃ重要なカードとなります。

「夢を二人に見させたのは、平和を願う精霊だった。」
夢の中で入れ替わらせお互いを理解させ仲を深める精霊さん。(公式サイトカード説明参照)

9:皇帝【公開処刑】

【XENO】9:皇帝
10:英雄と共に1枚しか存在しないカード
【公開処刑】
指名した相手に山札から1枚引かせ、2枚とも公開させる。その後1枚を指定して捨てさせる。
※この効果によって10:英雄を捨てさせた場合、相手はその場で脱落する。

XENOにおいて正統派の最も盛り上がる勝ちシーンとして「皇帝による英雄の公開処刑」がある。XENOマスターこと考案者の中田敦彦氏とメンタリストDaiGoの対戦でも見事にこれが決まって盛り上がりましたね。

「英雄を探し出し、王家の剣で英雄を処刑した」
「王家の剣に宿る不思議な力には抗えず、転生する事はなかった」
唯一10:英雄の転生を封じる事が可能なカード。

10:英雄【潜伏・転生】

【XENO】10:英雄
9:皇帝と共に1枚しか存在しないカード
【潜伏・転生】
場に出すことができず、捨てさせられたら脱落する。ただし皇帝以外に脱落させられた時に転生札で復活する。

​唯一場に出す事ができないカード。そのため、常に手札が1枚のXENOにおいて山札切れで確実に勝てる代わりに大きなデメリットを背負うカード。
序盤に引いた場合は6:貴族の効果【対決】で勝ちを決めたい。中盤以降に引いた場合は出来る限りバレないように立ち回り、山札切れを狙いたい。
持っている事がバレれば皇帝による即脱落を誘引し、2:兵士の効果【捜査】の餌食になりかねない。

【全網羅】XENO脱落パターン

2:兵士による【捜査】

8:精霊の効果【交換】、3:占い師の効果【透視】、9:皇帝の効果【公開処刑】、2枚目の1:少年の効果【革命】による公開処刑と全10種類中4種類全18枚中6枚も相手のカードを見る方法があるXENOにおいて、2:兵士の効果【捜査】による脱落は無視できない。

6:貴族による【対決】

全18枚とトランプの1/3という少なさや、場に全てのカードが公開されているという特徴上、相手の手札を読みやすい。場に出された札から相手の手を予測するのは、麻雀の捨牌から待ちを読むのとは比べ物にならないほど簡単だ。
そのため、10:英雄+6:貴族といった確実に勝つ札でなくとも、盤面ごとに確実に勝てる札というのは想像以上に多い。

9:皇帝による【公開処刑】

10:英雄を唯一転生させず、そのまま脱落させる事が可能なカード。これによる脱落は確率的に高くは無い。とはいえ18枚という少ないカード枚数のため無視できるほど低い確率ではない
また、10:英雄は場に出すことが出来ず、自ら捨てる事の出来ないカードであるため、皇帝を使うタイミングというのはかなり重要である。
温存して山札切れを狙う場合は十分に強いカードでもあるし、転生札が英雄である可能性も1/18とそこまで低いわけではないこともあって結構難しい。相手の手の動きから引いたカードをそのまま出すことが多いなら温存せずに使って勝利を狙うのもいいだろう。

ちょっと異色なカードゲーム【XENO】まとめ

徹底的に考え込まれているカードゲームです。それはゲーム性に留まらず、商品としてもかなり練られています。
その1:文字(数字を覗く)が一切存在しないカード
効果がカードに書かれていないという異色のカードゲーム。ただこれめちゃくちゃ凄いことです。そう、この700円のXENO一つで全世界で遊べます。各言語版を作成する必要がありません。めちゃくちゃ制作費が下がります。その分安く提供が可能ということですね。
そして、所謂「エラッタ」の対応が不要になる。文字がなければエラーにはなりませんからね。絵の印刷ミス的なのはありえそうですけど誤差の範囲です。カードゲームとしては何もデメリットがありません。
そしてそして、効果改変が容易。よほどのことがなければXENOのルールが変わることはないでしょう。個人的にはそれほどに練られてると考えています。しかし、カードに記載がなければ効果が変わったとしてもプレイヤーが覚えればいいだけですからね。凄い。

その2:ルールブックが商品に内包されていない(QRコード付きのカードがあるだけ)
紙にルールを印刷してしまうと改修が難しくなります。しかし、QRコードでネット上にルールを記載しておけばそこを書き換えるだけでルールの変更が行えます。
これもその1と同じ用に画期的ですね。

このようにカードゲームとして効果がカードに書かれていないのはデメリットとして取り上げている方も多いですが、個人的にはめちゃくちゃメリットとなる箇所だと思います。
普及しやすさというのがなによりもホビー分野において重要だと思います。そしてYOUTUBEによる動画販促も好調のようですから、海外までさくっと伸びてほしいですね!

誰か一緒に英語字幕付きXENO動画一緒に作りません?笑

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酔麿呂

酔麿呂

極普通のお酒とゲームが好きでオシャレな雑貨に弱い元SE。趣味はAmazonでウィンドウショッピングすること。 SEと言いつつもDBAとして米国での就労経験があったり、人事・総務・財経とあらゆる部門の経験を持つ異色のフルスタック系エンジニアです。

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